こうした状況から、漁船海難には、種の特徴があり、統計上様々な切り口で分類してみると、おのずと漁船海難の特徴が浮かび上がってきます。
そこで、漁船の衝突海難の漁船の要救助海難59、隻のうち、その占める割合の、番多い衝突海難168隻(28.4%)に焦点を当て、詳細に分類してみます。
要救助海難に伴う死亡・行方不明者数の推移
(台風および異常気象トのものを除く)

(1) 原因別分類
衝突海難の原因別では、見張り不十分が132隻(78.1%)、操船不適切が、10隻(11.9%)などの順となっています。
(2) 動態別分類
船の動静だけで分類すると、航走中が228隻(75.0%)、漂泊中が34隻(20.2%)などの順となっています。
また、行動の形態で分類すると一般航行中のものが94隻(56.0%)、漁労中(航走または漂泊等を含む)のものが60隻(35.7%)などの順となっています。
(3) 距岸別分類
距岸別に分類すると、港内および3カイリ未満のものが、108隻(64.5%)、3〜12カイリのものが45隻(26.8%)などの順となっています。
(4) トン数別分類
トン数別に分類すると、5トン未満が113隻(67.5%)、5〜20トン未満が44隻(26.2%)などの順となっています。
(5) 乗組員数別分類
乗組員数別に分類すると、1人乗組が90隻(53.6%)、1人乗組43隻(25.6%)などの順となっています。