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灯台施設の保全

 ランク付けされた灯台施設のうちA(23基、別表1)およびB(10基)に評価されたものは、特に価値の高い貴重な建造物として改修などを行う場合には、有識者、専門家による委員会(灯台施設保全委員会)を設置して、建築構造、建築意匠の各分野にわたって慎重な審議を重ね、原型を損なうことのない上法の採択によって適切な保全に努めています.(灯台構造別姿図参照)
 平成3年度からこれまでに本委員会の審議を経て、すでに保全を完了した灯台施設は11基数をえています。

世界的な動き

 1990年(平成2年)わが国は、国際航路標識協会(IALA)に、歴史的灯台のワーキング・グループを設置することを提案し、翌年9月には、その設置が決定されました。
 このような経緯から世界的にも、歴史的灯台を評価する気運が高まり、わが国も世界と連携して文化財的に価値の高い灯台を後世に残すため、1996年(平成8年)6月、IALAに設置された「歴史的灯台諮問パネル」に積極的に参画しています。同諮問パネルでは、.歴史的灯台についてある一定に条件付けをしたうえ、各国の灯台の中から「歴史的灯台百選」を選出するととしました。
 わが国からは、犬吠埼灯台(千葉県)、神子元島灯台(静岡県)、出雲日御碕灯台(島根県)、美保関灯台(島根県)および姫埼灯台の、5基が選出されています。(本誌8月号で紹介)

 

別表1 特に歴史的・文化的評価の高い灯台(23基)一覧表

 

 

 

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