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b 備讃瀬戸東航路第1号灯浮標
 標体塗色は上部黄、下部緑、黄は注意等、緑は左舷を意味する。
 頭標は、緑色円筒形1個、灯質は、群閃光緑光でこれらは左舷を意味する。

(2)特別な航法指導の指標とされるもの

 木更津港沖灯浮標
 標体塗色は上部黄、下部赤、黄は注意等、赤は右舷を意味する。
 頭標は、赤円すい形1個、灯質は、単閃赤光でこれらは右舷を意味する。

(3)潮流の流向の標示

 早靹瀬戸潮流観測灯浮標
 標体塗色は半面白色、逆の半面緑色、また、頭標は緑円筒形1個、さらに、光り方は塗色白色の面では単閃白光、逆の面では単閃緑光である。この浮標は緑の面が流れの来る方向を向くので、船から白色または白光が見えるときは、潮流が自船方向へ流れていることを示している。
 なお、半面緑色は左舷を意味する。白を見たら流れは前から。
 以上で浮標式の覚え方は終わるが、最後に海図に記載された灯浮標等の記号を示しておこう。

 標体塗色 G=GREEN
 R=RED B=BLACK
 Y=YELLOW W=WHITE
 頭標 形状と個数をそのまま示す。
 灯質灯記号で標示。



 新刊紹介

青函連絡船洞爺丸転覆の謎

田中正吾著

 1954年9月26日、青函連絡船5隻と乗員・乗客1430人の命が、台風15号の荒れ狂う海に沈んだ。1912年に起きたタイタニック号事件に次ぎ、日本海難史上最悪の惨事となったこの海難は「洞爺丸事件」と呼ばれ、日本中を震憾させた。しかし、40年余の歳月によって事件は風化しつつある。台風国日本においては、再びこのような海難が起こらないとは限らない。同じような悲劇をくり返さないためにもこの事件のことは正確に語り継ぎ、記録にとどめておくべきであろう。
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