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 .4 高速船の油水分離及び油除去装置

.4.1 当小委員会は、高速船はその特徴により船上で油水分離装置を操作することができないため、油性ビルジが陸上の受入施設で処理されることが確保されていれば、高速船に油水分離装置を要求することには疑念があると銘記した。
.4.2 結果として、ノルウェーが高速船に対する油水分離装置の要件の免除について検討することを提案した。
.4.3 当小委員会は特定の高速船に対し何らかの免除規定を設けることが適切であると認めたが、適用すべき代替手段を明確にするときにさらに検討すべきとし、BLG 4で審議することで合意した。

 .5油を輸送する化学薬品タンカーの同等性

.5.1 当小委員会は、MARPOL 73/78附属書Iの統一解釈付録3パラグラフ1によれば、油を運送する化学薬品タンカーが第15規則(2)及び第15規則(3)(b)の規定を満たすことができないときには、附属書I第3規則に従って同等の措置をとらねばならないとされていることを銘記した。このことがこうした化学薬品タンカーに、第15規則で要求されるスロップタンクに代えて貨物タンク区域にタンク洗浄水分離器を備えることを可能にしている。

.5.2 ノルウェーは、もし化学薬品タンカーが附属書Iの要件に完全に適合するならば、同等の選択肢を用いる必要はなく、IOPP証書様式Bセクション9は記入しなくても良いし項目1.11.9はチェックしなくとも良いと述べた。しかしながら、あるタンカーがケミカルコード適合証書を保持していることのみを理由として寄港国監督の検査官が項目1.11.9をチェックするよう要求してきたことが報告されている。

.5.3 結局、ノルウェーは以下のいずれかとするよう提案した。

.1 追録様式Bから項目1.11.9を削除する
.2 追録様式Bから項目1.11.9及び項目9を削除し、同様に統一解釈付録3を削除する

.5.4 当小委員会は、追録様式Bから項目1.11.9を削除するよりもこの項目を「同等の手段により油を運送する化学薬品タンカー」とする方が適切であると合意し、起案部会にこの問題をさらに審議するよう指示した。

.6 貨物タンクの最大長に関する第24(4)規則

.6.1 当小委員会は、第23規則(1)で「このパラグラフで用いられている記号がこの章に出てくるときは、この第23規則で定義している意味を有する。」としているにもかかわらず、同じ記号について第23規則での定義と第24規則(4)での定義が若干異なっているようであることを銘記した。

.6.2 ノルウェーは、共通の定義を作ることを求めて第23規則及び第24規則の編集的な変更を提案した。

.6.3 当小委員会は、この問題は油流出解析のための確立論を考慮したMARPOL附属書I第22〜24規則の見直しが完了すれば解決されるであろうことに合意した。

 

 

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