1.3 事務局長は参加者を歓迎する挨拶の中で、海上の安全と海洋環境の保護に対する当委員会の貢献、特に1997年大気汚染会議の成功について触れた。
次に今年の重要な二つの出来事、すなわち、まず世界の海洋に対する意識を高め海上安全と海洋環境保護の重要性を強調することを主な目的として国連総会により国際海洋年として宣言されたこと、次にIMOが創立50周年を迎えた今年がIMOの任務と目的に注目を集め、世界経済において重要でありつづける海洋産業をより安全にして海洋をよりきれいにするためにIMOがなし、またなしつつある活動を知らしめる好機となることに言及した。
事務局長は、IMOの取り組みの重点を新たな基準の作成から既にある基準の履行へ移す必要がある、という自身のポリシー・ステートメントを繰り返し述べた。
これは新規則制定が必要となるであろう問題への取り組みを避けるべきという意味ではない。不要かつ過剰な法的規制の回避を目指すものである。執行機関の一部に時間・知識・資源が不足しているために安全と汚染防止に実質的な効果の無い紙切れでありつづけるであろう新規則の数々を産み出すよりはむしろ規則の数を少なく抑えてこれらが船上及び陸上の関係者により完全履行されるようにすることの方が求められる。
事務局長は続けて当小委員会の議題項目にある実質的な問題について触れ、特にMARPOL
73/78附属書I及びIIの見直しにより、規則を適用する中で認められてきた変則的な状態や難解さといった問題の幾つかを解決する機会がもたらされるとした。海上安全と海洋汚染防止に関する他の議題項目についても強調した。
事務局長は、改正されたMSC・MEPC及びその下部組織の運営と作業方法についてのガイドラインに触れて締めくくった。当該ガイドラインの適用実績に基づいた規定を盛り込むための見直しが必用であるとMSC
69で合意に達し、MSCの議長に対して、MEPC議長と事務局に諮問して両委員会での審議のために提案を提出するよう求めたことを述べた。この件に関し事務局長は、両委員会は安全と汚染防止の強化という主目的を見失ってはならず、それゆえ、ガイドラインに隷属してはならないとするMSC
69での自らの声明を想起した。ガイドラインは、両委員会が安全と環境保護の強化を進める上での効果性を増すというその考案された目的のためにのみ使用するべきであり、当該主目的達成のためのプラスの道具として使用せねばならない。
1.4 議長は事務局長の挨拶に応えて、当小委員会での審議にあったっては事務局長の助言と要望のすべてを考慮しなければならないと述べた。特に、IMOの作業の重点を既に採択された規則の広範かつ効果的な履行に置くべきとする事務局長のステートメントに触れ、これが、当小委員会がその作業にあたって守るべき原則についての自身の考えに一致するものであるとして同意した。更に今期会合の込み入った諸問題からなる広範な議題について触れ、IMOの最高の協調精神を引き出すためにその作業が規律と自発性をもって実施されれば成功理に完遂できると強調した。
議題の採択
1.5 当小委員会は議題(BLG 3/1/Rev.1)を採択した。これは、各議題項目の下で審議される文書のリストと共に添付2に収録している。当小委員会は、BLG
3/1/1にある注釈に沿って作業をすることでおおむね合意した。