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7. 港湾施設・水域調査ユニット構成機器の開発要領の確認

 

平成10年度の研究内容として、調査ユニット概念案の抽出とその構成機器についての検討を行うとともに、データ作成のためのソフトウェアの開発に着手した。

ここでは、調査ユニットの実用化を進める上で、平成10年度の研究内容を踏まえて、現在まとめつつある調査ユニットの機能について、開発要領(要求機能)との対応を確認し、残りの開発項目をリストアップするとともに、来年度の実用化を目指して、開発課題の抽出と対応を確認する。

 

7.1 調査ユニット構成機器と要求機能との対比

7.1.1 調査ユニットへの要求機能

平成9年度に行った現状調査の結果として、調査ユニットには、以下の機能が要求されている。

(1) 非常時の機動性

・災害発生後、24時間程度で稼働が可能。

・ハンドリングはなるべく少ない人数で行える。

・調査船を保有している団体は少ないため、専用船は持たない。

(2) 非常時の調査機能

・水中部の被災状況を何らかの形で把握することができる。

・被災した施設の測量を行うことができ、変位量を図示することが可能。

・波、うねり等に強く、被災箇所の調査を、離れた位置から行うことができる。

(3) 平常時の港湾施設の調査機能

・港湾施設の水中部および前面海底地盤等の状態を何らかの形で表示する。

・施設のひび割れ、腐食状態の確認、肉厚の測定が可能。

(4) 平常時の施工中の水域の検査機能

・岸壁、防波堤等の工事における出来形の計測、捨て石投入の管理などが可能。

・水域の深浅測量が可能。

(5) 港湾施設のデータベース作成

・港湾施設の測量機能を持つ。

・港湾施設の検査記録を取り込むデータベースを作成する。

 

 

 

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