そこで、基本的に1岸壁あたりのデータを1つの単位として取り扱うとともに、以下に述べるように、データ形式の検討、データ作成に伴って生成される作業ファイルを削除することにより、データによるシステムへの負担を軽減する。
データフォーマットに関しては、取り扱う3次元座標データのフォーマットを、全て座標を示すテキスト方式とし、CAD等への対応のためのDXFフォーマットは、データの出力機能として対応することとし、データ量が大きくなるDXFフォーマットで、システム内にデータを持つことはしない。
また、データの整理、保存、削除については、先に述べたように、調査ユニットが計測した生データおよび画像データは、圧縮後、外部記憶媒体に保存するが、それ以外の作業ファイルは全てシステムから削除する。
この動作は、1データセットを保存する毎に、半自動で行うものとする。
このような処理によって、1岸壁あたり(長さ300mと仮定)のデータ容量は
気中部3次元座標データ:数MB
水中部3次元座標データ:約MB
テクスチャマッピングに使用する画像データ
(1枚あたりの写真に撮影される岸壁の幅は約10m程度である)
:18MB×30=540MB
となりやく550MB程度であると思われる。
そこで、先に調査単位の項で述べたように、調査対象が240バース程度ということで、
240×550MB=約132GB
となり、大きな港湾1つでも、かなりのデータ量が必要であることが分かる。
調査ユニットのデータを処理する上で、データを素早く簡便に取り扱うことは非常に大きなポイントであり、非常時には特に重要となる。
しかしながら、データそのものの容量が大きいことから、これらのデータを取り扱うにはPCレベルでは負担が大きすぎるため、ファイルサーバを導入することによって、端末からのデータの保存、呼び出し、比較処理を円滑に行えるようにする。