齋木 行夫(さいき ゆきお)(大3.10.30生・岐阜県土岐市)
昭和39年車社会の到来に合わせ自動車整備学校を設立、以来、多年にわたる自動車整備士の育成を通じて、安全な車社会の実現と交通事故の防止に貢献された。
1] 昭和39年に土岐市在住の実業家8名の賛同を得て昭和39年に土岐学園(土岐自動車高等整備学校)を設立し、専務理事としてその運営にあたって以来、多年にわたり自動車整備士の育成に努め、安全な車社会づくりに尽力している。また、学校をあげての献血運動への協力、全国専門学校野球選手権大会への参加(全国大会最多出場校)を推進するなど、青少年の健全育成にも努めている。
2] 昭和47年学園の理事長となり、コンピューター自動総合診断システムを始め最先端技術の導入を行い、一方、寮生のため冷暖房を設置する等教育の充実を図る環境を整備した。また、自動車の多様化、高性能化に対応できる優秀な人材を輩出するための環境作りに力を入れている。チベットやネパール等の留学生を受け入れ、充実した教育は勿論のこと学費や生活費の援助も行っている。
3] 昭和60年に北海道芦別市の要請を受け、北日本自動車工学専門学校を設立した。全国で初めての本格的なテストコースを設置し、学生が分解組立した車の試験運転が出来るようにするなど、より高度な実習が行えるようにした。全国から集まった学生には、地域にとけ込み市の行事に積極的に参加するよう指導と環境づくりを行い、住民との交流を盛んにし芦別市の活性化にも寄与している。
4] 全国自動車整備専門学校協会理事として、自動車整備士養成学校卒業者に与えられていた整備士受験資格が、昭和49年に3級から2級に改正された際には、教育内容の見直しと充実を図り全国の学校が2級の資格を得られるように働きかけ、全体のレベルアップを図った。また、教育内容の充実向上のための研究活動と教科書作成等にも指導的役割を果たした。
5] 平成元年に「自動車工学全書」全16巻が発行されたが、第5巻のジーゼルエンジンの構造を執筆した。整備士を目指す学生にとって無くてはならない重要な参考書となっている。
NHKが昭和62年12月に放映した「検証・オートマティック車、問われるハイテク機器の安全性」を始めとして、車の安全、交通事故防止等の企画取材についてはその都度積極的に協力している。
((社)日本自動車整備振興会推薦)