高良 恵美(たから えみ)(昭5.6.21生・沖縄県那覇市)
多年にわたり保護司としての活動を続け、更生保護団体の要職を歴任して健全な社会の一員として復帰させるなど、地域社会の福祉の向上に貢献された。
1] 昭和39年那覇市松川婦人会会長に就任、地域婦人間の交流の場を設けて知識の向上や社会奉仕等を行うとともに、先頭にたって諸活動の推進に尽力し家庭における婦人の地位確立に貢献している。
2] 同51年2月に法務大臣から那覇市保護区保護司の委嘱を受け現在まで22年間にわたり、無給の民間ボランティアとして厳しい保護司の務めを続けている。
沖縄県で、犯罪や非行を犯した人たちを健全な社会の一員として更生させる更生保護制度が始まったのは、日本本土から遅れること13年の昭和33年であるが、更生保護は、これらの人たちを取り巻く地域社会の事情に詳しい民間人の協力があってはじめて効果があり、この役割を担うのが保護司である。
3] 現在、沖縄県における保護司の定員は580名であるが、実際に委嘱を受けているのは定員以下の509名であり、任期は2年であるが、厳しさ故に任期終了後再任に応じない人もいる。
氏は、保護司の委嘱を受けて以来、58名の保護観察を行い、毎月家庭訪問をしての生活上の助言や指導や就労の手助けを行うとともに、保護観察対象者を自宅へ訪問させるなど更生を支援する活動をしている。
また、少年院や刑務所からの釈放後社会復帰を果たせるように、必要な受け入れ態勢を整える環境調整を33名担当している。
4] 平成元年沖縄県更生保護会理事、同8年同副理事長、同3年には那覇保護区会長、沖縄県保護司連盟副会長、また同7年からは那覇市社会福祉協議会理事をも務めるなど、地域の福祉活動の課題にも積極的に取り組み福祉の向上に貢献している。
(沖縄県推薦)