柿田 与三松(かきた よそまつ)(大14.1.16生・滋賀県愛知郡愛知川町)
事業経営の傍ら、里親として多年にわたり児童の養育に励むとともに里親事業の推進に尽力するなど、社会福祉の向上に貢献された。
1] 昭和33年6月滋賀県里親として登録してから現在までの間に延べ5名の委託児童を自宅で養育し自立に導いた。うち2名は10年以上の長期間にわたっているうえ、さらに委託解除後も家族の一員として生活をともにし、立派な社会人として送り出した。その親身の愛情あふれる献身的養育ぶりは、他の里親の模範となっている。
2] 昭和53年4月滋賀県愛知・犬山地域里親会会長に就任、同56年に滋賀県里親会理事に選任され同62年には同会会長に就任した。以来今日まで滋賀県における里親制度の普及啓蒙と新規里親の開拓に努めるとともに、里親会会員相互の連繋を強化するなど里親事業の発展に寄与した。
同62年からは、全国里親会評議員としても社会的役割の重要性を強調し、全国的立場で里親の資質向上と制度の普及推進に尽くし、平成2年10月滋賀県で開催された第36回全国里親会では、地元主催の責任者として同大会を成功に導いている。
3] 昭和58年12月民生・児童委員の委嘱を受け、愛知川町の高齢者、障害者、母子家庭等の相談指導に親身になってあたり、要援護者と関係機関との間に立って地域社会の福祉向上に尽力し、さらに同61年人権擁護委員として地域社会の健全化に努めている。
4] 子供の健全な成長が社会の基盤であるとして、平生より児童・青少年への関わりを重視したボランティア活動にも積極的に取り組み、平成元年1月に朗読劇ボランティアグループ「さみどり会」を結成した。里親会の会合や子育てグループの集い等において、里親家庭や子育てをテーマとした朗読劇を上演する活動を続け、里親制度の啓発や児童の健全育成に役立てている。里親を中心とした児童福祉実践者としての幅広い活動は、社会福祉の向上に大きく貢献している。
((財)全国里親会推薦)