中込 かめえ(なかごみ かめえ)(大9.1.1生・山梨県甲府市)
生業の傍ら多年にわたり、母子寡婦福祉団体の役員として母子家庭の生活安定と自立援助のための活動に邁進し、地域社会の福祉向上に貢献された。
1] 昭和29年夫君と死別し、以来、2人の子どもを養育しながら造花の下請け仕事により、自立の道を開いた。同35年から地区婦人会活動を始め、同51年には活動を休止していた会員数31名の貢川地区母子寡婦福祉会の活動を再開させるため、自ら会長に就任し組織の拡充強化に積極的に取り組んだ。
同56年には会員数90名にまでなり、地域住民の信望も厚く、人間味のある温かい心で母子家庭の生活の向上と自立援助、さらには児童の養育や就業等あらゆる問題の解決にあたり、その的確な相談指導は、母子家庭に勇気と希望を与え、地域福祉の向上に貢献した。
2] 昭和53年から甲府市母子寡婦福祉連合会副会長となり、県の事業や研修等の実施には全面的に協力を惜しまず活動を続けた。大きな団地を背負ってマンモス化した甲府市貢川地区が、貢川地区と石田地区に分かれることとなったため、新たに石田地区母子寡婦福祉会を結成するにあたり、先頭に立って奔走し、同59年12月に130名(うち120名は新規)の会員による甲府市石田地区母子寡婦福祉会を設立し、初代会長に就任した。
地域においては母子寡婦福祉会のリーダーとして母子家庭の福祉向上に努めるほか、平成6年からは山梨県母子寡婦福祉連合会理事として地区別研修会等の事業実施に参画し重責を果たしている。
3] 平成8年には、母子寡婦福祉会会員の高齢化や離婚等による若年母子家庭が増加する状況下で、仕事や子育てに追われている母子家庭の若い母親の日常の悩みや精神的負担の解決の場となる若年母子部会の結成に尽力し、石田地区に県内初の若年母子部「やよい会」(会員30名)を発足させた。会員一人一人の心を大切にしながら母子寡婦福祉に対する確固たる信念を持ち続け、その熱意と優れた指導力により地域住民の社会福祉の発展向上に貢献している。
(山梨県推薦)