杓子 明(しゃくし あきら)(昭21.7.24生・福井県小浜市)
多年にわたり精神障害者やその家族のための家族会活動の充実に努め、授産施設の支援など、障害者の社会復帰の促進と福祉の向上に貢献された。
1] 昭和49年精神障害者として入院していた兄の面倒をみるため、郷里の小浜市に帰省した。25年間入院していた兄が平成2年に退院し、翌年から社会復帰の第一歩として通いだした精神障害者共同作業所「つくしの家」で、偏見に苦しんでいる精神障害者やその家族との関わりを通じて家族会活動に入った。
同4年から家族会の法人化に向けて、県や市町村に対して現状の報告と陳情を繰り返し、同5年には家族会会長として先進地施設を見学するなどの活動を続けた結果、翌6年10月法人化が実現した。
2] 平成4年から福井県内の障害者福祉団体の役員として活動を続けるとともに、全国精神障害者家族会連合会の「ハートピアきつれ川」建設資金の募集には率先して取り組み、40万円を寄付した。
同8年4月、10年度の北信越ブロック家族会精神保健推進研修会誘致委員会を設置、9年度からは実行委員会の事務局長として、北信越ブロック大会の小浜市開催に向けて活動している。
3] 入院している患者の要望に応えるため、精神障害者地域生活援助事業としてグループホームの開設に努め、平成9年4月認可を受けて「つくし寮」がスタートした。現在5名のメンバーが共同生活をしており、入院患者等からグループホーム増設の希望が多いことから、現在、関係機関に働きかけを行って増設実現に向けて努力している。
4] 精神障害者のみでなく、心身障害者小規模通所授産所「のちせふれあいセンター」、精神薄弱者通所授産施設「クリエートプラザ若狭」の支援にも力を注いでいる。精神障害者をはじめすべての障害者の福祉向上と社会復帰の推進、精神保健思想の普及に努めている。
((社)日本精神保健福祉連盟推薦)