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中山 節子(なかやま せつこ)(明40.3.18生・茨城県水戸市)

昭和23年茨城県展で初出品初入選して以来、女流画家として中央洋画界で活躍するとともに、茨城県美術界のリーダーとして後進の指導育成に傾注するなど、郷土の芸術の振興に貢献された。

1] 昭和22年本格的に絵の勉強を始め、同23年茨城県展に初出品して入選、以後毎年入選を重ねた。同25年創元会に「つゆ草」を初出品して入選、29年日展第10回記念展に「勝手口」を初出品初入選し、以来、日展入選を続けて画家としての力量と地位を着々と高め、中央洋画界で活躍することになり、32年創元会会員に推挙されるとともに審査員となった。

43年美術の勉強のため渡仏、パリのグラン・ショミエールで学びまた西洋美術を研究して翌44年に帰国後は、身近な生活に材をとりあるいはヨーロッパの街角等を描いて、創元会を中心に出品を続け各賞を受賞している。

2] 昭和48年創元会の女流会員10名でグループ五月を結成、紅展を開催して女流画家として活躍するなど意欲的かつ旺盛な創作活動を続けるとともに、女流画家の先駆者として茨城県の美術界をリードし、多くの若手女流画家の手本となった。

3] 中央洋画界で活躍する一方、郷土の芸術文化の振興を願い、昭和44年から平成4年まで24年間にわたり水戸市芸術祭の運営委員となり、特に美術展覧会の計画と運営にあたった。また、昭和54年からは茨城県美術展覧会参与となり、毎年11月上旬に開催される茨城県美術展覧会では55、56、61年、平成2年の審査員を務めて同県美術の発展に尽力するとともに、各種美術展の審査員や美術講習会の講師となって若手美術家を指導するなど、後進の育成に努めている。

4] 昭和27年以来通算56回の個展を開き、日常的、庶民的なものをモチーフに清澄で詩情豊かな空間を感じさせるさわやかな作風で親しまれているが、平成9年には満90歳を記念して“中山節子・卒寿展''を茨城新聞社主催で開催するなど、いまも旺盛な制作意欲をもって活躍しており、地域における芸術の伸展に寄与している。

(茨城県教育委員会推薦)

 

 

 

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