平野 昭光(ひらの あきみつ)(昭2.1.2生・大分県大分市)
多年にわたり外国人留学生等のホームステイ受け入れ交流を実践するとともに、ボランティアグループを結成して市民レベルの国際交流を推進し、外国人の日本理解の促進と国際親善に貢献された。
1] 昭和57年4月、家族でできる国際親善に努めようと外国人のホームステイ受け入れをすることとし、オーストラリアからの留学生を受け入れて以来、これまでに米国、香港、韓国、中国、マレーシア、ブラジルなど49ヶ国・210名の学生、企業研修生、視察交流者、教師などを家族の一員として受け入れ、交流している。ホームステイの期間は数日から2〜3週間、数ヶ月と様々だが、1年以上滞在というケースもあり、また、再度のステイも10名近くいる。氏は、自らを異文化との架け橋と位置づけて、当初は自宅2階の3部屋を改装して留学生を迎えたが、隣接する作業場を改築して2階屋を新たに建て、さらには隣りに宿舎を併設して“外国からの子どもたち”を迎えている。
2] 昭和57年12月、交流の輪を広げようと大分県内に住む6名とともに「郷土の文化と国際交流を考える会」を結成して会長となり、以来、草の根国際交流の基盤づくりを積極的に推進し、通年ホームステイ、お正月ホームステイ・大分、お盆ホームステイ、新春平和祈念世界大会in南大分、国際コーラスの結成など、ユニークな企画を次々と展開し、日本の文化と伝統をありのまま紹介することで、外国人の日本理解の促進に尽力している。
県内外の受入家庭会員は500を超え、これまでに同会会員が受け入れた外国人は、106ヶ国・3100名を超えた。
3] 氏はまた、母国の家族が被災した留学生の帰国旅費を支援するカンパや、在日外国人学校生徒への嫌がらせに対する差別反対運動と被害者を激励する活動を行うなど、心と心の触れ合いを大切にした交流にも意を注いでいる。平成2年からは香港理工学院の要請を受けて学生を受け入れ、再度の要請に応えて地元の大学や企業の協力を得て翌3年から「大分での日本研修」を実現、同5年2月には氏らの地道な協力活動が実り、香港政庁から単位として正式認定されている。
異文化外国の人々を、家族の一員、と考える氏は、平成9年11月の第1回全国高齢者弁論大会で「今、自分が社会に対してできること」と題して草の根の交流を発表し、感動を呼んだ。
(国際観光振興会推薦)