日本財団 図書館


032-1.gif

 

飯田 三郎(いいだ さぶろう)(昭25.3.26生・石川県金沢市)

石川県内の自動車整備工場に勤務する整備要員に対する技術教育を行う一方、多年にわたり開発途上国から訪れる研修員の自動車整備技術習得の指導を積極的に実践し、国際親善に貢献された。

1] 石川県が、昭和48年から開発途上国の必要とする技術・技能研修者への指導を通じ、国際的な友好関係の増進を図ろうと推進している交流活動の一つとして、平成元年度から自動車整備研修が加わることとなり、同年以来、氏は、国際協力機関等から推薦された研修員に対する自動車整備技術の指導を、技術教育リーダーとして率先、実践している。

平成元年8月から翌2年3月までケニア(市役所勤務)からの研修員を受け入れたのに続き、同5年中華人民共和国、6年はガーナ(保健省)、8年はザンビア(保健省)、9年には中華人民共和国(河南省開封市)から派遣された研修員各1名に対して技術指導を行っており、10年にもザンビア(保健省)からの研修者が予定されている。これらの研修はそれぞれ10ヶ月にわたって続けられ、自動車の構造と整備、材料、機械、燃料と潤滑油、基礎的な原理と法則、測定・点検・検査の作業実習、さらには実車実技研修を行っている。

指導補助者4名のリーダーとして常に研修員の技術習得に意を注いでいるが、家族ぐるみで研修員とつきあうなど、指導者と生徒という枠組みを越えた親身な指導ぶりは高く評価されている。

2] また、県独自の国際協力事業で、平成5年に中日友好協会から推薦された中華人民共和国江蘇省人民政府外事弁公室に勤務する2名の長期研修(10ヶ月)を受け入れたほか、石川県貿易協同組合等からの要請で同2年にイルクーツク市(ロシア共和国)から2名、同3年にはハバロフスク市(同)から3名を受け入れ、それぞれ1週間程度の短期研修の指導を行うなど、これまで5ヶ国11名に対する研修を実施しており、国際親善に尽くした功績は大きい。

3] 昭和45年以来、一貫して石川県内の自動車整備工場に勤務する整備要員に対する整備技術教育を行っているが、平成8年7月からは隔週土曜日ラジオのトーク番組に出演して、自動車の点検や管理方法を広く県民にアピールするなど、自然環境の保護と健全な自動車社会の構築に寄与している。

((社)日本自動車整備振興会連合会推薦)

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION