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嶺村 将信(みねむら まさのぶ)(大13.1.9生・長野県北安曇郡白馬村)

長野県白馬村において多年にわたり山案内人として登山者の安全確保に努めるとともに、北アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会の救助隊副隊長など要職を歴任して、遭難救助活動と山岳遭難防止に貢献された。

1] 昭和15年4月16歳で神城山案内人組合に加入し、山案内人として登山者の安全確保に努めた。同20年代後半になり、大衆登山時代の到来とともに山岳遭難事故が多発し、白馬岳、鹿島槍ヶ岳など北アルプス北部地区で山案内人組合による救助活動が頻繁に行われるようになったため、氏らが中心となって救助組織の北アルプス遭難対策会を結成し、同38年6月に設立される北アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会の基礎を築いた。

以来今日まで北アルプス北部地区山岳遭難防止対策協会の救助隊副隊長、理事、参与などを歴任、またこの間には長野県山岳遭難防止対策協会の救助隊員としても活躍するなど、多年にわたり山岳遭難救助と山岳遭難事故防止に取り組んでいる。

2] 遭難事故を防ぐため家業を犠牲にし、五龍岳の主要登山口等において登山者を正しい山岳登山に導くきめ細かな指導活動、また豊富な山岳経験に基づいた的確なアドバイスや情報の提供を積極的に実践するなど、遭難事故の防止に貢献している。

3] 雪崩等の遭難事故が発生する冬山や全国からの登山者が多数入山する夏山で、遭難事故が発生するや直ちに身の危険を顧みずに率先して現場出動している。これまでの出動回数は200回を超え、優れた指導力と卓越した技術による迅速・的確な捜索救助活動の結果、負傷者等150名余を救助している。また遺体収容も100余名にのぼり、時・場所・季節を問わない状態を克服して幾多の救助活動等を成功させている。

特に昭和37年年末年始の冬山における発生7件、死者12名、負傷者3名という大量遭難、また同40年5月連休時の発生5件、死者9名、負傷者3名の遭難事故の捜索救助活動時には、吹雪等の困難な状況下において救助隊班長として積極果敢に現場に入り、負傷者の救助と遺体の収容にあたった。

(長野県推薦)

 

 

 

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