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半田 勘次朗(はんだ かんじろう)(昭10.8.14生・栃木県足利市)

昭和35年足利市消防団に入団以来、同消防団長をはじめ消防関係団体の要職を歴任して自主防災組織の結成推進等、地域の消防防災活動に努め、住民の生命、財産の保護に貢献された。

1] 昭和35年6月足利市消防団第5分団団員となり、以来、地域の災害防止活動に努め、平成2年からは同市消防団長、栃木県消防協会の役員をも務めて県域にわたる消防団の連絡協調と円滑化に統率力を発揮し、同8年には略帽に替えてアポロキャップを導入してイメージチェンジを図るなど、県消防団の活性化に貢献している。

2] 市消防団長になるとともに市内19分団員全570名を動員し、春秋の火災予防運動期間中はもとより年間を通して防火広報と夜警、防火パトロール等を実施して、年間120件前後発生していた火災件数を平成3年70件、平成9年には63件に半減させる成果を挙げた。また市民防火意識の高揚のため、婦人防火クラブ、自主防災組織の育成を推進し、率先して地域の婦人会長や自治会長を訪問して組織の結成を呼びかけた結果、婦人防火クラブ25団体(1300余名)、特に自主防災組織の結成は全自治会の90%に及ぶ197町会・約4万9千世帯と栃木県第一の結成率を達成している。

3] 地域住民の消防団に対する関心の低下防止、団員の確保、団の活性化のため、平成3年に足利市消防団互助会を発足させ、消防団の拠点施設、車両、装備等の充実はもとより、教育研修等を通じて消防団全体の資質の向上を図るとともに、団員相互の親睦と福利厚生、消防意識の高揚に努めている。特に教育訓練においては、規律訓練をはじめ機関員講習、火災現場における消防戦術、新人団員教育等を積極的に行っている。

4] 平成3年10月12日深夜、長雨と台風21号の影響により足利市内で発生した崖崩れによる住宅全壊事故に際しては、災害現場に急行していちはやく近隣世帯を緊急避難させて二次災害を防ぎ、集会所に避難した住民に対し食事や寝具の差し入れを陣頭に立って指揮するなど、地域住民の安全に寄与した。

多年にわたり地域住民の安全を最優先し、消防団活動の活性化と団員の育成に尽くして、明るく住みよい社会づくりに大きな役割を果たしている。

((財)日本消防協会推薦)

 

 

 

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