第2部　巻末資料

　

近年の企業金融･コーポレート･ガバナンスの変化と21世紀への展望

　

宮島英昭

(早稲田大学商学部)

GFRS研究セミナー

1998･9･30

　

1　はじめに

課題;　1980年代の企業金融とコーポレート･ガバナンスの変化を解明する。

●　高度成長に確立したと見られる日本型企業システムの企業金融･コーポレート･ガバナンスの特徴のうち、80年代に何が変化したのか?

●　バブル崩壊後、90年代に入って日本の企業システムは、いかなる方向に向かっているのか?

●　21世紀に向けて日本のコーポレート･ガバナンスはいかなる方向に向かうことが望ましいのか?

視角;　外部環境の変化、規制緩和の進展がこれまでのシステムの機能を変化させ、企業のモラルハザードを誘発した可能性はないか?

モラル･ハザード; Empire building

●　Asset substitution･経営者(=株主)vs負債所有者

●　Effort aversion･経営の効率性の改善、

通常想定されているのは、とくに1980年代についてempire building

焦点;

●　企業経営者のペット･プロジェクトの選択の可能性;経営者あるいは内部者に私的利益を保証する投資プロジェクトの選択が発生したのではないか、発生したとすればいかなるメカニズムか?　企業金融

●　日本企業のガバナンス構造が、経営能力を欠く、あるいは努力水準の劣る経営者を有効に代替できなくなったのではないか?　企業のパフォーマンスと経営者の交代

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