25.6%に当たる116社が大中型国有企業であった。また、107社で優良企業による赤字企業の合併が実施されたが、内18.6%に当たる20数社が大中型国有企業であった。なお97年度の実績は、現在のところ大中型企業分しか判明していないが、吸収合併51社(資産総額75.77億元、負債総額68.33億元)、破産処理終了14社(資産総額14.5億元、負債総額17.01億元)であった(注3)。
(2) 吉林省の状況
95年の破産立案件数は111件、96年は377件であった。96年の立案件数は、対前年比で239.6%と急速に増加しており、この2年間の合計も488件で全国第7位と高レベルであった(注2)。
省経済工作会議によると、96年12月現在、県・区以上の工業企業の内、15.3%に当たる786社が停止または半停止状態であったが、97年5月には、停止または半停止状態の国有企業が19.7%に当たる2406社に増加し、大変厳しい状況が続いている(注4)。しかし残念ながら97年の企業破産数は、6月現在で長春市で12社、吉林市で33社が破産したこと以外は不明である(注5)。
(3) 黒龍江省の状況
95年の破産立案件数は602件、96年は543件であった。96年の立案件数は、対前年比で9.8%減少してしているが、この2年間の合計は1145件で全国第2位であり、依然高レベルの発生件数となっている(注2)。97年は、残念ながら全体の破産件数は不明である。しかし同年、ハルビン市・チチハル市・チャムス市・鶏西市・伊春市・牡丹江市の6都市で、中央政府の指示に基づいて各々「企業合併と破産および再就職に関する事業計画(企業兼合併、破産和職工再就業工作計画)」を決定しており、これに基づき長期赤字企業32社を破産させ、不良債権を4.68億元減少させている(注6)。
5、 注釈
注1 :今井理之・中嶋誠一『中国経済がわかる事典』日本実業出版社 1998年、222頁。
注2 :『経済参考報』1997年1月28日。
注3 :1996年の状況については、前掲『1996〜1997年遼寧省経済社会形勢分析与予測』、62頁。97年の株式上場の状況については、前掲『1997〜1998年遼寧省経済社会形勢分析与予測』の周栄強・王恵蓮・唐頴「1997年遼寧改革進展情況与998年展望」46頁。
注4 :張徳江「在全省経済工作会議上的講話」『吉林日報』1996年12月11日。
注5 :徐継瞬・張卓民主編「1997〜1998年遼寧省経済社会形勢分析与予測』遼寧人民出版社1998年の李天舒「1997年遼寧国有企業改革形勢与1998年展望」63〜64頁。
注6 :黒龍江省政府経済貿易委員会綜合処の李樹国副処長からのヒヤリング(1997年8月8日)に基づく。