注入するという形にしなければいけないと思うのです。戦略的なプランとは、例えば今回のあさひ、東海が持ち株会社を視野に置いてと言うのですが、実際に持ち株会社を使ってやるというのだったら、これは戦略的なプランだと言えるし、それから三菱グループの4社にしても、これはもう少し具体化すれば、それが戦略的なプランだと思います。かといって、今の経営陣でできるかどうかというのはまだ疑問で、経営陣をさらに一新するとか、そういった、今いみじくもおっしゃったフォワードルッキングな、ストラテジックなプランに対しての引き換えとして、やっていくということは、やはり必要だと思うのです。ただ、ではそれを審査できる人間がいるのかどうかというのが、これがまた疑問で、結果的に一律注入で終わって、また先送りというのは、客観的な可能性としてはすごく危惧していて、意見を同じくするところなのですけれども。
それから、Fさんのおっしゃる監督庁の話は、もうおっしゃるとおりで、何も異論を差し挟む余地もないと思います。
政府系金融機関ではないかというのは、やはり当面はそうだと思うのです。ただ、さっきもノンバンクの話が出ていましたけれども、アメリカで例えば中小中堅企業向けの貸し出しで銀行と健全な競争関係を持っているのが、ノンバンクです。ですから、中期的、3年、5年のタームでいくと、そこが担い手になって育っていかないといけないと思うのです。
司会者 どうもありがとうございます。ほかにも、では問題取引先をどうするのかとか、一度政府が注入したお金をその後どうしていくのかとか、長期の問題としてはそういう議論しなければいけない問題はずいぶんあると思います。今日の話をきっかけにして、またこういう議論の場をつくりたいと思います。実は、私の怠慢によりまして、来月の日程がまだ決まっておりません。必ずご案内を差し上げますので、引き続き活発な議論をしていただきたいと思います。
今日はお忙しいところを大変ありがとうございました。(拍手)
[文責事務局]