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セスをきちんとやれば、値段がつきます。そうすると、買うところは出てくると思うのです。いわゆる間接金融としての銀行業務というのは衰退の傾向にあるとしても、日本ではまだかなりの間主役だし、それと業態を超えた提携が結べるようになりましたから、銀行の店舗がまた見直されてくる可能性があるので、欲しがる金融機関は出てくると思いますし、他業態からも来る可能性はあると思うのです。ですから、出発はそのディスクローズということだと思います。

それから、やくざの話も共感を覚えて、この間自民党の葉月会に呼ばれてしゃべったのですけれども、ある議員さんが裏社会にものすごく詳しい人で、(笑)彼が末野興産とかいろいろヒアリングしてきて、それでやくざも国だったらもう仕方がないと言っていまして、国が買ってくれると言ったら売ると言っていたそうです。彼らが一番弱いのはお上なので、その国会議員は「2年とか3年の時限付きでいったん時価で買って集約するというのはどうでしょう」と言っていましたけれども、すごくいいヒントではないかと思います。

司会者  今の話で一点。しかし資本はそれでも過少ですよね。その部分は、だから増強しなければいけない、インジェクションしなければいけない。それをトータルすると、単純に考えると40兆とか、50兆とかすぐ出てくるでしょうから、その辺は民間ではできないですね。

B  マイナスのプライスを買うわけです。

C  だから、それは買われるほうが払わなければいけないのだから、払う金はないわけですよ。

B  競売にかけた結果を、国が持参金付きの問題のあるお嬢さんを……。(笑)申し訳ありません。問題のある会社を(笑)国がプラスのお金をかけて競売に出すということになると思います。

C  いったん損切りをしてしまえば、マーケットベースに乗るわけです。だけど、その損切りをするのに必要な額というのが生半可な額ではないから、そこをどうするかということです。

B  だから、そうするとこの問題はだらだらいくか、パニックを起こすかということで、パニックを起こすということもそう悪いことではないと思うのです。例えば、1992年にパニックが起きて取り付け騒ぎが起きていれば、10兆円で済んだ。だから、1992

 

 

 

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