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いので何も言えませんが、例えば長銀の第2分類が2兆4,000億あります。あそこの第2分類に対する引当は1%ぐらいではないかと言われていますけれども、それを15%引き当てるとすると、そこだけでさらに3,000億円以上引き当てなければいけないわけです。この3,000億円はどのくらいの金額かというと、長銀クラスの銀行で自己資本率2%から3%ぐらいの数字、それだけでそうなります。そうすると、これをやると、とんでもない姿が見えるわけです。とにかく日本の銀行はもうどうしようもないというのが、現実の姿として出てくるわけです。

そこでその次に何をやるかですが、そこでもう半分に切るしかないと思うのです。本当に極論なのですけれども、生き残れる可能性があるところには、資本注入をやって、それこそ8%ぐらいではなくて15%ぐらいまで自己資本率を上げる、そして生き残る見込みのないところはすべて国有化して、国有化の中で合併を強制的にやっていく。裁量行政に戻るわけですけれども、それぐらいしないといけないほど、実は問題は大きいのではないかというのが、最近の個人的な意見です。ですから、下からやっていっても、多分解決しないのではないかと思うのです。つまりさっきのプロセスをやって、債務超過が明らかになった銀行はすべて整理しないといけないのではないかというのが、あえてご反論覚悟での個人的な考えです。

お約束の時間になりましたので、問題提起という意味で、あとご意見をいろいろと伺いたいと思います。ありがとうございました。

 

 

 

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