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とは、まったくエリートではないという証拠だと思うのですが(笑)、まったく影響力がないということです。そうしていれば、必ずマネーが増えて、少しはましになっていたでしょう。ただ、ましになるというのは、日本がやっと並みの先進国になるということであって、それ以上を望むのであれば、先ほどの価格構造の歪みに表れているような、ああいう構造改革をやらないとだめだということです。

2番目の、中国元と円の関係ですけれども、確かにそういう競合している事例がまったくないとは言っていない。問題はそれがどのぐらいの大きさのものかということです。ですから、それについてはお互いに事実関係を示して、インパクトの大きさを示し合うことにしないと、ちやんとした議論は無理だと思います。もちろん、私も100%競合関係はないということはないと思います。少しはあるということです。それに付随して、心理的効果とおっしやるわけですが、まさに誤った競合論があるから、心理的効果が生まれてしまうわけであって、たしかに5%は競合していますが、そんなにありませんよという事実をみせれば、心理的効果は薄まるはずです。それから、中国とASEANが競争しているというのは、まったくその通りです。ただし、中国が出てきて、ASEANの繊維などのローエンドのものがだめになったときに、ASEANは浮かれていて、中国に困るとは言わなかった。中国が出てきたら、ローエンドのものは全部他人にやってもらって、自分たちはもっと上をやるのだと言ったのですが、それは上ではなくて、バブルだったわけです。今度は、そのバブルが崩壊していますから、現実がみえてきて、実際にはそのローエンドの部分で中国とASEANが競争しているという現実がみえてしまった。これは現実なんだから、仕方がない。どうしろといっても、それを受け入れるしかない。日本が1990年に浮かれていたように、日本が世界一というのはうそだ、この程度の国なんだ、不良債権を抱えてのたうち回っている小役人の国なんだという現実がみえたら、それを認めるしかないのと同じように、中国とASEANはローエンドのところで競っているんだということは、認めるしかないのではないかと思います。

Eさんのご質問ですけれども、世界覇権のために、ドル本位制をもつためにアメリカがいろいろ画策しているのだと思いますが、そもそも、なぜドル本位制になったかというと、みんながドルを持ったからで、アメリカがむりやりやらせたわけではないのです。そう考えれば、日本だって円を持ってもらう、使ってもらうためには、みんなが喜んで使うようにするしかないわけで、ですから、日本だってやればいいじゃないかというこ

 

 

 

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