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されているのです。政治家は本能的に本質をつかむ力を持っていると思います。エコノミストや経済学者より、もっとすごい認識力というか、パワーを持っていると思います。

もうひとつ、株はどうなるか、為替はどうなるかというご質問です。私は、株も為替もへたな方なので、こういうことについては言わないことにしています(笑)。もしわかるのだったら、こんなところにきて、面白いことをいって人を笑わそうなんてしていないで、大金持ちになっています(笑)。

D  2点ほど、お伺いしたいのですが、まずは、前回、原田先生はこの席で、インフレで経済を浮揚させるというような言い方をされて、今回は恐らくこれを展開してお話されるかなと思ってまいりました。できればこの点を先生にお聞きしたい。しかし、先ほど、たとえば財政赤字対策をやってもあまり効果がないようにおっしゃいました。また、マネーを増やせと主張してきたとのことですが、どうやって調整インフレをやるかという点です。

2番目は、やはり中国との関係で、人民元の切り下げは締結していないとおっしゃったのですが、私はその半分は正しいが、しかし、半分は正しくないと思います。確かに日本政府と中国政府は、直接にはそんなには友好関係にはありませんが、たとえば上海に進出しているエアコンの工場があります。そこの当初の目標としては、半分は中国国内で販売する、半分は日本にもっていくということでした。また、日立の工場もあります。日立では、エアコンの中の圧縮機械を作っています。日本で作る比率の方が高いですが、最近の経営者の話ですと、いまの円の為替レートでは、日本の国内生産よりも、中国の方が高くなっている。だから、日本にはもっていけなくなったのです。そういう意味では、中国進出の日系企業の場合には、こういうところの競合関係は、やはり存在しています。

中国にとっては、日本は最大の貿易相手です。中国から東南アジアに輸出する割合は、中国全体の20%しか占めていないのです。そういう点でも、少しは競合関係が存在しているということです。

また、円の下落は、心理的な効果が非常に大きいです。円が下落し続けると、東南アジア系通貨に対しても、これは大きな不安材料です。中国経済に対しても、やはり人民元切り下げに対する不安材料になります。

 

 

 

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