のを最初は罪悪視していましたから、そのころは非常によかったのです。それからもう50年以上、60年近く経ってきましたので、IMFのシステム疲労がきてしまった。金属疲労みたいなものです。ただ、これは感想で、「それじゃ、何か新しい案を出せ」と言われるとないのです。しかし、IMFの体制にはシステム疲労がきているということは、頭に入れておく必要があるのではないかという感想です。
あと2つ、小さな質問なのですが、先ほど原田先生がおっしゃった、相対価格の問題。これをみて、なるほどなと思いましたが、そのとき原田先生はこのようにおっしゃいました。30年代の経験があって、金本位制を早く離脱した国というのは、固定制を捨てたということだから、そういう国こそマネーが増やせたのだ。それで大恐慌から脱却できたのだ。これは、対外債務がたくさんある国はできないけれども、日本は対外債権をすごく持っているから、これはいいのではないかとおっしゃった。それで、お役人根性を捨てて対処せよということは、調整インフレをやれとサジェストされているわけですか。その調整の結果は円安になりますので、そういうことなのかどうかということが、質問の第1です。イエスかノーで結構です。
2番目は、この絵が非常に面白いです。これについて質問があるのですが、なるほど相対価格というものがありましたね。内外価格差も、円安になったから、ジャーナリズムもあまり触れなくなったけれども、相対価格というのは、産業構造に問題がある。まったくその通りだと思いました。質問は、この太さというのは所得を表しているのですか。ということは、土木だとか、通信だとか、書籍だとかというものは、役所の規制もありますけれども、業界のいろいろな申し合わせ事項もあって、そういうものはやめなさいよということと、もうひとつは、やはりよその国に比較優位があったら、それをどんどん輸入しなさいよということを、あなたはサジェストしていらっしゃるのかどうかというのが質問であります。以上です。
原田 最初の、金融政策と固定為替と資本の自由移動というのはいっぺんには成立しないというのは、おっしゃる通りです。ただ、変動相場制にすれば、これはできるのです。変動相場制にするということは、為替リスクを認識するということでもあるのです。それは、お金を貸す人にとっても借りる人にとってもそうです。ですから、結果として、資本流入は減るでしょう。それはむしろ、いいことではないかと思います。