3.2.10 我が国のプロジェクトの解析と今後の指針
(1) 解析の目的と方法
前述のとおり、我が国では一部偏りはみられるものの、非常に広範囲にわたって多数の海洋関連プロジェクトが実施されている。しかしながら、これらのプロジェクトの成果、体制、規模、あるいは設定テーマそのものが妥当であったのかについては検討が必要である。このような個々のプロジェクトの解析は、今後のプロジェクトの方向性を決める上でも極めて重要である。
そこで、これまで挙げてきたプロジェクトの中から、公的機関により評価がなされている、あるいは「横断的手法による21世紀の海洋利用技術創出に関する調査研究委員会」委員よりコメントの出されたプロジェクトを抽出し、それぞれのプロジェクトについて改めて解析を行った。抽出の際には、分野および管轄省庁になるべく偏りが生じないように考慮した。抽出したプロジェクトの解析においては、別添資料1に示すようなプロジェクト整理シートを作成した。ここでは、プロジェクト名、管轄省庁、研究期間、予算に加え、研究体制、研究概要、研究成果を記した。また、プロジェクトに対して、公的評価が公表されているものについてはそれも記した。さらに、「横断的手法による21世紀の海洋利用技術創出に関する調査研究委員会」の委員より出されたコメントについても委員コメントとして記載した。
今回抽出した海洋関連プロジェクトは表3.2-16に示した6件である。