3.2.5 産業の場としての海洋分野
(1) プロジェクトの抽出
表3.2-7に示すように、平成8年度における国の試験研究業務計画から、「産業の場としての海洋」に関連した研究開発プロジェクトについて、各省庁別に代表的なプロジェクトを抽出した。なお、平成8年度予算額が100万円以下のものについては割愛した。
(2) 省庁別にみたプロジェクトの動向
各省庁別に「産業の場としての海洋」に関連した研究開発プロジェクトの動向をまとめた。表3.2-8に各省庁別プロジェクトの分類結果を示す。なお、表中には代表的なプロジェクト名のみを記した。表中の( )内の数字は、経常研究まで含めた表3.2-7に記載された全てのプロジェクト数を表している。
1] 北海道開発庁
「産業活動の場」の「水産業の場」に関して、沿岸施設についてのプロジェクトが複数実施されているが、それらの規模は小さい。
2] 環境庁
「廃棄物処理」に関して、廃棄物埋立処分に起因する有害物質曝露量の評価手法についてのプロジェクトが1件実施されている。ただし、これは内容的には環境評価に属するプロジェクトであり、積極的な海洋利用というスタンスは弱いと言える。
3] 農林水産省
「産業活動の場」の「水産業の場」に関しては、水産庁が中心となって、規模は小さいものの複数プロジェクトが実施されている。これらの中には、自然調和型漁港や漁場、養殖に加えて、サメによる漁業被害調査等のプロジェクトも含まれる。
4] 通商産業省
「産業活動の場」の「工場の場」に関して、海洋作業機械の動的制御のための基礎的研究が1件実施されている。