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図S2.2-2 アエロスパシアル社におけるPDMの将来像

 

また、PDM化(図面管理)の流れはまず個々の図面のCAD化から始まり、現在は図面(部品)と組立ツリーの統合化(あくまで部品化された後の管理が対象)へと進んできている。更にこれからは、図面ではなく設計情報そのものを対象とした方向へと進むであろう。

(b) ボルボ社におけるPDMの利用

(ア) PDMを適用している領域

自動車業界においては、部品の共通化や部品の再利用(モデルチェンジを行っても部品は変えない)ということがあるので、PDMによるバージョン管理機能は重要である。そこで、PDMの構成については7〜8年研究しており、現在は部品のバージョン管理のみに適用している。今後は設計における部品構成管理などにも適用したいと考えているようだが、設計から見た機能的な製品の表現をPDMに取り入れるのが難しく、現在はまだそこまで使ってはいない。具体的なPDM製品としてはEnoviaを使っている。

(イ) 今後の計画

将来は、PDMを用いて設計・工場・販売・保守の業務を統合し、様々なシミュレーションを行いたいと考えているという。特に工法を検討するためのディジタルモックアップについて非常に興味があり、現在試行している段階である。

現状ではレガシーシステムの方がPDM製品より機能が高く、このシステムでは拡張が難しいと考えていて、次期PDM(PDMII)に期待しており、これが実用化されたらレガシーシステムから移行する予定である。現在、移行し易いように準備するとともに、PDMメーカーにも仕様を説明している状況であるという。

 

 

 

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