(b) H2-品質工程表の自動生成
溶接設備や施工手順等を考慮して中間製品ごとに溶接収縮量は推定される。従来の実績値を考慮して計算した溶接収縮量や許容値を設定でき、それを反映した品質工程表が自動設計できる。もちろん、溶接収縮量は生産設計最後の部品形状にも自動的に反映される。
また、レーザー溶接機械等新しいハードウェアが導入されてもデータベースの標準値や計算式を更新するだけでよく、生産設計者が使用する溶接機をレーザー溶接機と設定するだけで部品形状は自動生成される。
(6) J-中日程計画
(a) J1-管理物量算出の精度の向上
管理物量はその時点での設計定義された部品を積み上げて算出される。設計工程の中で承認図レベルとか登録済み等の表現で複数の中間点が完了までの間で設定される。この中間点を使って設計工程の進捗度を認識でき、その進捗レベルによって管理物量の推定要領を変化させ、半自動的に最終時の管理物量を推定できる。
(b) J2-精度の高い日程計画の可能化
従来からの実現したい項目に大きな変更はないが、従来あきらめていた処理が高性能システムによって瞬時に算出される。定盤計画を考慮したスケジュール計画、ストックの負荷計画、クリティカルパスの認識、製作外注の納期管理、小日程の実績データを反映した再スケジュール機能等が超高速処理できる。
(c) J3-資源情報データベースによる生産資源の有効利用
人員情報や個人の技能情報がデータベース化されて、どの職種が足りないか、余剰か、応援が必要かなどを容易に確認できる。他課、他工場の中日程状況が一目で検索できるので、人の移動等多くのパターンを検証できる。限られた人だけに権限を与え、社員の能力情報や人事情報を検索することができる。
作業者と同様に設備情報も管理されている。どの設備、施工場所がボトルネックになっているのか、日常の稼働率や故障情報などが容易に確認できる。
(7) K-小日程計画と作業指示
(a) K1-正確で詳細な作業指示による無駄の削減
正確で詳細な作業指示が各作業者に伝達されて多くの無駄が削減される。作業指示情報は朝と昼に10分程度で更新され作成され、班間の応援検討も行われて広範囲の最適配員計画ができる。
その情報媒体が紙である部署もあれば、機械化が中心の加工工程のように、端末から確認することもできる。