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図5.3-4 船殻自動工程設計の考え方

 

(ア) 資源手動型工程設計

ある仕様の設備が存在し、複数の設備をグループ化した設備群があり、実態の工場や棟が設備群で表現され、設計対象の製品を設備群に割り付けると、その設備群の標準的な組立順序が設計されるというのが資源主導型工程設計の概要である。

標準的な組立手順は、組立テンプレート(カタログ)、すなわち、部品ツリーの雛形で表現されるが、製品をマッチングさせるためには製品特性をテンプレートの記述方法と一致させておく必要がある。

(イ) 製品主導型工程設計

製品主導型工程設計では、自動設計と対話設計の連携を基本方針とし、設計過程で組立方法に複数の選択肢がある場合は、その都度設計者が選択して、全体の設計効率、設計品質の向上を狙っている。

設備への割り付けは、製品特性と設備特性をキーにしてパターンマッチングで実行される。その際使われるキーをGTコードと呼ぶ。

具体的な例としては、既に設計されたBS4ブロックの工程設計結果を基に、BS3ブロックの工程設計を行う場合などが考えられる。

(b) 艤装ルールセット

艤装品独自の組立手順を自動設計するに当たり、下記の(ア)から(ウ)の3種類のルール群を用意した。艤装品の組立手順は船殻の組立手順からの影響が大きく、また船殻に比べて組立手順の拘束力があまり強くなく設計方針により変化する場合が多い。そのため、基本的な手順としては図5.3-5のように、船殻のネットワークに対して(ア)から(ウ)の順で艤装品のルールセットを実施するという手順を主眼に置いている。

 

 

 

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