(2) FL拡張の具体化
(1)の(a)、(b)、(d)、(e)に示した機能の拡張の具体的方法を次に記す。
・相対位置の表現:
分割面を板材・ダブリングプレート・ブラケットを基準に相対定義する。分割面の相対表現は、分割面クラスと部材クラスとの間のアソシエーション及び分割面と部材間の相対距離属性によって表現される。分割面の定義位置は基準部材との関係を保ったまま変更することができ、分割面を基準部材の移動に自動的に追従させることもできる。
・対象オブジェクトの認識:
最初にFLの表現の中で、分割面(クラス)で分割できる製品とできない製品を識別し表現する。条材はその取付線しか分割できないし、艤装機器は分割できない製品として表現されている。一方、分割面と設計製品間の幾何的な干渉チェックはアプリケーションの機能として考える。
・設備制約の表現:
GPMEで開発した資源モデルと同様に、設備や施工場所が自分の制約(仕様)を持っている(表現している)。後述の工程設計アプリケーションでの利用方法も、同様にこの資源情報を利用して設備制約と設計結果との整合性を検証する。その整合性がどうあるべきかは個々のアプリケーションに依存しているので、その整合性保持機能はアプリケーションが持つことになる。
・物量集計:
一つは設計製品とブロックとの対応関係を定義する。その結果、任意のブロックごとの物量が集計できる。もう一つはブロック継手長の計算で、これは分割線の長さを集計して算出できる。