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(b) 対象オブジェクト認識機能

部材の特性を考慮した継手配置支援機能を導入する。条材は取付線と直交する断面方向にのみ定義し、縦に裂くような位置やウェブ(図4.5-2の左)には定義しない。ピラーは断面方向にのみ定義し、縦に裂く方向(図4.5-2の中)には定義しない。ブラケットなどの二次部材(図4.5-2の右)はできる限り分割されないようにしたいので、分割面が設定された場合は警告を出す機能を追加する。

 

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図4.5-2 プロダクトモデルで許されない部材と継手

 

大物艤装品やタンクなどの区画の位置に分割面が定義されて対象が分割されることのないような機能が必要である。大物艤装品と分割面の位置関係が容易に確認できる、あるいはタンクをまたぐ位置に分割面を定義すると警告を出すなどの機能を追加する。また、分割担当者への警告と同時に設計関係者への通知が送られるなどの機能を検討する。

(c) 複数の設計者による協業支援

初期生産設計では、構造計画・艤装計画そして生産計画の複数の設計・計画者がいろいろな観点から最適性を追求する。この業務の特性を踏まえて、システム技術的には複数のアプリケーションを通した協調設計が人間の思考過程に沿って効率的に実現できることが重要で、このためには以下の機能が必要である。

・常に最新の設計情報の下でブロック分割が試行できること。また、データ入力や、データの変更に伴う変更作業の負荷を極力小さくすること

・設計工程管理ができること

その他の必要機能も含めて集約したのが表4.5-1である。

 

 

 

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