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直立梯子・傾斜梯子・交通ハッチ・手摺カタログクラスは、各カタログの形状そのものではなく形状パターンを保持するものである。各部品クラスの形状生成メソッドは、自インスタンスの定義点情報と、関連先のカタログインスタンスが保持している形状パターンに基づきパラメトリックに形状を生成して、その形状を自インスタンスの形状属性にセットする構造となっている。サンプルとしてある造船所の形状パターンに対応する具象カタログクラス群を利用して実装した。

マンホール蓋・交通単品カタログクラスは、カタログ形状を固定値として属性に保持する。

敷板カタログクラスは、板材質や単位面積重量など、使用する板材料の情報のみを保持するものである。敷板クラスの形状生成メソッドは、自インスタンスの頂点情報と、関連先のカタログインスタンスが保持している板材料情報に基づき形状を生成して、その形状を自インスタンスの形状属性にセットする構造となっている。

(6) 支持台

(a) 考え方

支持台は、管・主電路金物・通風ダクト・敷板などの支持台を表現するものである。

支持台は交通艤装と同様の製作品であり、先に支持台一つという単位が決まるものである。その意味では取付単位の部品を1オブジェクトとしても良い。しかし、梯子などの交通艤装装が何らかの形状パターンに分類してあらかじめそれらを用意しておけるのに対し、支持台はその場その場の事情に合うように構成材を組み合わせて定義していくものであり、形状パターンを用意することは困難である。もちろん、よく使われる形状パターンを用意することはできるが、それは支持台というもの全てを網羅するものではなく、単なる便利機能の域を出ない。従って、支持台については取付単位の部品を1オブジェクトにするのではなく、その構成材一つひとつをオブジェクトとして扱い、それらを工作FLの艤装中間製品クラスでくくって取付単位の部品を表現することとした。

ただし、一品製作情報を表現することは目的としていないため、例えば構成材同士の接続端部の形状などは表現しないこととした。

(b) 拡張の概要

次のクラスを設けた。

・部品として、支持台構成要素クラス

・カタログとして、素材断面・支持部品カタログクラス

支持台構成要素クラスは、支持台構成材一つひとつに対応するものであり、素材断面カタログクラスと関連を持っている。

 

 

 

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