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これらの交通定義が通る空間の確保が必要な場合は、交通空間を定義して両者を関連付けて、その後交通定義上に交通部品を配置していく。

なお、梯子や歩路のように交通方向に長さを持つものだけに限らず、マンホール蓋や扉なども「2区域をつなげている」という点でこの交通定義の考え方の対象となる

・敷板のように「経路」というよりは「領域」を設置目的とする交通艤装:

領域の確保という観点で交通空間を定義する。この交通空間は「設置目的」を属性として持つ

このようにして定義された交通定義・交通空間・交通部品により、交通対象区域と交通艤装品の関係や、4.4.4(3)の孔開け関係を活用した交通孔と交通艤装品の整合性の維持を図ることができる。

交通艤装については、同一仕様の複数系統(交通定義)をまとめて扱うという考え方は薄いと考えられるので、系統仕様に相当する概念は設けていない。

交通艤装は、取付単位より下位の単位の要素ごとに定義操作を行った後、それらを集約して取付単位の部品を定義するというものではない。例えば、側板・ステップを別々に定義し終えてから、梯子1本単位にそれらを集約するという性質のものではなく、先に梯子1本という単位が決まるものである。従って、交通艤装は取付単位の部品(例えば、梯子1本、マンホール蓋1個)を1オブジェクトとして表現することとした。

(b) 拡張の概要

次のクラスを設けた。

・設計概念として、交通定義・交通空間クラス

・部品として、直立梯子・傾斜梯子・マンホール蓋・交通ハッチ・敷板・手摺・交通単品クラス

・カタログとして、直立梯子・傾斜梯子・マンホール蓋・交通ハッチ・敷板・手摺・交通単品カタログクラス

交通定義クラスと交通空間クラスは関連を持っており、各部品クラスは交通定義クラス及びカタログクラスと関連を持っている。先に述べた「領域」を設置目的とするものは交通空間クラスとの関連しか必要ではないが、これも交通定義クラスを経由して交通空間クラスに関連付けることとしている。

個別の性質を持つ交通艤装品として、直立梯子・傾斜梯子・マンホール蓋・交通ハッチ・敷板・手摺の6つが独立した部品クラスで表現され、その他に分類される交通艤装品は全て交通単品クラスで表現される。敷板クラスは板のみを表現するものであり、敷板の枠と脚は(6)に示す支持台によって表現される。

 

 

 

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