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プロセスサーバーの各機能について以下に述べる。なお、これらの機能はACIMリファレンスアーキテクチャのWfMFとして実装される。

(1) アクテビティレベルのプロセスの定義(ワークフロー)

GUIによりプロセスの定義を行う。ここで定義するプロセスの粒度はアクティビティのレベルであり、プロセスの定義は新規に作成しても良いし、後述するプロセスリポジトリにある標準的なプロセスを利用して作成することも可能である。

プロセスサーバーで定義したプロセスは分解して階層構造を持つことができ、各技術者がプロジェクトマネジャーから割り当てられたアクティビティを細分化し、自分の部下に割り当てるようなことにも対応可能である。

ここで定義できる情報としては、以下のようなものが挙げられる。

・各アクティビティの業務内容

・各アクティビティの開始・終了予定日

・各アクティビティ同士の依存関係(先行後続関係)

・各アクティビティの担当者

・各アクティビティの実行に関係する資源(データ、アプリケーション等)

・利用可能な資源一覧機能(担当者名簿、データー覧等)

なお、本年度開発したプロトタイプシステムでは、協業支援システムの核となるエージェント同士の通信メカニズムの実装に主眼を置いたため、プロセスサーバーの機能としては、担当者割り当て機能のみを実装した。残りの機能の開発については、市販パッケージソフトウェアの利用を念頭において来年度検討する。

(2) プロセス監視・管理機能

エージェントが集めてきた各技術者の作業情報を基に、プロセスの進捗管理を行う機能であり、遅れが生じたアクティビティの表示色を変更するなどして各アクテビティの進捗情報を表示する機能がある。

 

3.3.4 エンタープライズサーバーの機能

協業支援システムに必要なプロセス情報・資源情報・ジャーナル情報を集中管理するサーバーである。各々が監視する情報は以下の通りである。

(1) プロセス情報(プロセスリポジトリ)

プロセスリポジトリに保管される情報として、現時点では以下のようなものを考えている。

・標準的な業務プロセスのテンプレート(アクティビティレベル)

(2) 資源情報

一方、エンタープライズサーバーで管理する資源情報としては、以下が考えられる。

・技術者・マネジャーが所属する組織情報

・技術者の情報(名前と所属・エージェント名、現在の参加プロジェクトやスキル等)

・利用可能な資源の情報(ツールとデータ、使用状況や制約条件)

 

 

 

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