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2.3.5 WP4 Design of the NSR Service Ships

 

【目的】

(1) WP1とWP2で設定された航路及び環境条件を踏まえて、NSRを航行可能な2種類(喫水9mと12.5m)の砕氷商船を試設計する。

(2) 設計された氷海船舶の性能を模型実験で検証する。

 

【成果概要】

(1) Kvaemer Masa-Yardsが開発したDAS(Double Acting Ship)方式の船型の氷海商船を試設計した。DASは船首及び船尾で砕氷可能なシステムで、氷況が緩やかな場合は船首で、厳しい場合は船尾で砕氷する。推進器には電気推進方式の全方位回転型推進器(Azipod)を用いている。

(2) 砕氷商船は40,000DWT型(全長2065m,幅275m,喫水12.5m)と25,000DWT型(全長199.9m,幅25.1m,喫水9.0m)の2種類の砕氷バルク/コンテナーであり、NSRを8ヶ月単独航行可能な設計となっている。コンテナー積載能力はそれぞれ1671TEUと1408TEUである。

(3) 模型実験は40,000DWT型の縮率1/30の模型を用いて行われ、前進モードで氷厚1.2mの平坦氷を船速6knotsで、後進モードで氷厚1.85mの平坦氷を船速2knotsで砕氷可能と推定された。

(4) 氷丘突破実験は、実機で深さ15-20m、幅180mの氷丘をモデル化して行われ、後進モードでは連続砕氷可能な事が確認された。しかしながら、前進モードでは連続砕氷は出来ず、深さ15mの氷丘では3回のラミングが必要であることが確認された。

(5) 開水中での航海速力は15%シーマージン込みで14.5knotsであり、所要主機出力は15.8MWである。

 

 

 

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