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第2章 国際北極海航路計画 INSROP

 

2.1 INSROP Phase IIの概要

 

1993年〜1995年に実施されたPhase Iの成果を1996年国際評価委員会にて審査し、Phase Iから継続し更に実施すべき分野、新たに調査すべき分野などを識別した。更に本事業を継続すべきとの審査結果を受け、Phase IIとして1997年〜1998年の2年間に亘り実施され、98年12月の報告書提出を以って終了した。Phase IIの成果の流れを図2.1.1に示すがBox A〜Cの三つのプロジェクトに区分し実施された。各プロジェクトの目的は以下の通りである。Box A〜Cで実施したテーマの概要は2.2節〜2.4節に示す。

 

Box A Integration Project

INSROPの成果を取りまとめと外部に対する公表を目的とするプロジェクトである。具体的には成果を取り纏め本として出版する事業とPhase I及びIIにて収集された各種データを地理情報システム(GIS)としてデータベース化し、データをCD-ROMとして普及させる事業から構成される。

 

Box B Simulation Project

NSRの経済性評価には具体的な運航シミュレーションにより問題点を明確にし、改善点を提言する必要がある。長期に亘るNSRの氷況データおよび試設計検討による理想船型を組合わせ経済性評価を行う。日本が提案したプロジェクトである。

 

Box C Supporting Projects

Phase Iで実施されてきた四つの分野(Natural Conditions and Ice Navigation / Environmental Factors / Trade and Commercial Aspects / Political, Legal and Strategic Factors)の継続事業である。Box Bに成果を反映させるものをBox C-Right, Box Aに成果反映を意図するものをBox C-Leftとしテーマを選定した。

 

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図2.1.1 各プロジェクトの成果の流れ

 

 

 

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