具体的な訓練内容をみると、「消火訓練」を経験したものが四六%と最も多く、「避難訓練」四一%「応急救護訓練」二一%の順となっています。いずれの訓練等も前回比較より増加しており、上位三位までは四〜六ポイント増加しています。一方「どれも体験・参加したことがない」は二七%で、昨年より七ポイント減少しています。これを逆読みすると、消火・避難・応急救護などの防災訓練や、イベントなどの参加経験者が七三%にのぼることがわかります。
(三) 火災に関すること
○ 放火に対する備え
Q 火災の原因の一つとして「放火(放火の疑いも含む)」がありますが、あなたは放火に備えて何かしていますか。あてはまるものを、次の中から選んでください。

放火に対する備えについては、「家の周りに燃えやすいものを置かない」が六七%、次に「ゴミは収集日の朝に出すようにしている」が六三%で、前回比較でいずれも二ポイント増加しています。また「廊下などに新聞紙などを放置しない」が二七%と前回より、一〇ポイントも増加しています。
したがって都民の多くが、何らかの形で放火対策を図っていることがうかがえます。
○ 東京都の火災原因として最も多いもの
Q 東京都の火災原因として最も多いものを、次の中から一つだけ選んでください。

最も多い火災原因としては、「たばこ」五〇%、「放火(放火の疑いも含む)が二九%「ストーブ・こたつなどの暖房器具」が一〇%となっており、実際の火災原因のトップである放火が、昭和五二年からトップにもかかわらず、都民の多くがいまだに「たばこ」と思っていることがわかります。
(四) 救急に関すること
○ 救急車の利用経験
Q いままでに、あなた自身がケガや急病で救急車を利用したことがありますか。次の中から一つだけ選んでください。

救急車の利用経験は、「自分自身が利用したことがある」者が二九%と、都民の約三割が利用したことになります。前回調査の「自分自身が利用したことがある」者は、二二%なので、七ポイント増加しています。今後も救急車の利用が、増加していくことが予想されます。
(五) 災害弱者に関すること
○ 隣近所が助け合う体制づくりへの参加
Q 消防署では、一人暮らしで寝たきりの高齢者や体の不自由な方など、災害に弱い立場にある人々に対する防災対策の一つとして、都民の皆
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