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「年頭の辞」

(財)全国消防協会

会長 大井 久幸

 

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平成一一年の輝かしい新春を迎え、全国の会員の皆様に謹んで新年のお慶びを申し上げます。

皆様には、平素から本協会の事業運営につきまして格別のご支援、ご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

我が国の消防は、昨年、自治体消防として発足し五〇年という記念すべき節目を迎えました。

この間、幾多の先人と会員の皆様方をはじめ関係各位のたゆまぬご努力により、着実に発展充実を遂げ、地域社会の安全確保に大きく寄与してまいりました。

本年は、この輝かしい歴史を礎として、全国消防のさらなる飛躍とあらたな歴史の創造に向け、決意をあらたにしているところであります。

一方、近年の災害態様は、都市化の進展、生活様式の多様化などにより、一層複雑・大規模化する傾向を強めるとともに、予想し難い災害の発生危険を増大させており、地域住民の消防機関に寄せる期待はますます大きくなっております。

また、消防行政を取り巻く環境は、高齢社会の到来、各種分野における技術革新、さらには長期化する経済状況の低迷などによって、取り組むべき多くの課題が提起されている実情にあり、今まで以上に社会情勢を機敏にとらえた、きめ細かな行政対応が求められております。

全国消防協会といたしましても、これらの諸情勢を的確にとらえ、日夜、災害現場に挺身する全国の消防職員がその実力を遺憾なく発揮し、その職責を十分に果たすことができるよう、消防機器の改良・開発に関する啓発、消防救助技術の向上、福利厚生の充実など各種事業を積極的に推進しているところであります。

会員の皆様におかれましても、地域社会の安全確保と災害に強いまちづくりのため、また、二一世紀に向けたあらたな消防防災体制の充実強化のため、引き続きご支援、ご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。

結びに、ご家族共々皆様のご多幸とご健勝、そして本年が災害の少ない平穏な年でありますことをご祈念申し上げ、新年のあいさつといたします。

 

 

 

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