防災センター紹介
マグニチュード七・八を体験した街
釧路市消防本部(北海道)
【はじめに】
釧路市は人口約二〇万人、東北海道における最大の重要港湾「釧路港」を擁した道東の拠点都市です。平成五年一月一五日の釧路沖地震、翌年の北海道東方沖地震など、過去にも大きな地震を体験してきましたが、それらの災害の教訓をもとに北海道で初めての体験型市民防災センターを昨年七月六日に開設しました。新消防庁舎に併設されており、子供から大人まで災害に対する防災知識を楽しみながら学べる生涯学習の場となっています。
【エントランスホール】
受付後、施設のご案内をするのがエントランスホールです。阪神・淡路大震災、釧路沖地震、北海道南西沖地震と津波、ホテル・ニュージャパン火災等の迫力ある大型写真パネルを展示しており、過去の災害を再認識し、防災指導員による説明から体験学習がはじまります。
【地震体験室】
震度一から七の地震と、過去に発生した釧路沖地震、十勝沖地震、関東大地震、日本海中部地震などの地震を再現し地震時の対処方法などを体験できます。
【火災体験室】
ビル火災などに遭遇したときを想定し、煙の特性や危険性を学習し、煙の中でも避難できる方法を体験できます。
【初期消火体験室】
一〇〇インチの大型スクリーンに実際の火災の映像が映し出され、消火器や屋内消火栓を使って放水し、正しい消火方法・取扱い方法を体験できます。
【応急救護学習体験室】
レサシアンやビデオを使い、交通事故や家庭での事故やけがに備え、人工呼吸、心肺蘇生など正しい応急手当ての方法を体験できます。
【防災マルチメディアコーナー】
タッチパネルを押しながら、大型画面に映し出された防災マップをはじめ各種防災情報を学習します。
【てんぷら火災消火コーナー】
火災原因の上位を占めているてんぷら火災を想定したシュミレーションで正しい消火方法が体験できます。
【一一九番通報コーナー】
いろいろな災害がディスプレイに映し出され、それに応じた一一九番の通報を学習できます。
【防災Q&Aコーナー】
コンピュータのクイズ出題を、ゲーム感覚で楽しみながら学習度をチェックします。
【おわりに】
開館一年を経過し、道内、道外などから多くの方にご利用いただきました。七月五日には「忘れてませんか?M7・8!」をテーマにソプラノトリオコンサートなど、開館一周年記念行事を開催しました。過去の災害を教訓に「自分の命は自分で守る」「自分たちの街は自分で守る」を基本理念に市民の防災行動力を高めて行きたいと思います。皆様の来館をお待ちしております。