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以上述べたように、わが国における核燃料輸送は、輸送物、輸送方法及び輸送ルートの安全性、更に核物質防護対策が国によって確認されることから、輸送全体としてより安全性の高いものとなっている。

 

図1 核燃料の陸上輸送における隊列輸送例

 

(1) 新燃料集合体の輸送隊列の一例

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(2) 使用済燃料の輸送隊列の一例

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(3) 低濃縮六フッ化ウランの輸送隊列の一例

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三 事故時対策

核燃料物質の輸送は、事故の防止を図るため、隊列運行により細心の注意をし、運行されているが、万一事故に遭遇した場合には、事故の影響を軽減し、二次災害を防止し、できる限り速やかに平常状態に復帰させることが必要である。

事故時対策としての対応措置・手段を以下に各段階に分けて述べる。

(一) 事故直後の対応措置

この段階では、一般の交通事故に遭遇した場合と同様に、運搬従事者または事故発見者が、

1] 人命救助・応急手当

2] 警察署及び/または消防署への通報連絡

3] 火災発生時の初期消火

4] 二次災害回避のため交通規制

等の事故直後の対応を行うと同時に、輸送物積載車両が直接、事故に関与している場合には、

5] 積載している輸送物の状態の確認(輸送物の損傷、漏出の有無、固縛の破損等の観察確認)

等、(以降の措置に移行するために)必要な事項の確認に努める。

 

 

 

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