日本財団 図書館


防災センター紹介

楽しく体験・学べる防災基地

大阪市立生野防災センター

 

一 防災センターの概要

大阪市立生野防災センターは、大阪市の防災対策の一環として、国の補助を受け昭和五六年四月に建設されました。

この施設は、センター建物と防災広場(通常は公園として利用)からなり、大地震などの巨大災害が発生したとき、地域の応急活動に必要な情報収集や避難の中継地、応急復旧活動の拠点、区災害対策本部の代替施設として活動できるように防災無線、放送・照明設備、消火・飲料用水の確保、救援物資・防災資器材の備蓄などを行っています。また、ふだんは市民が「楽しく体験・学べる防災基地」として、平成六年四月に地震体験装置や消火体験装置をコンピュータープログラム化するとともに、音響と映像を同時に演出するなど体験を中心に総合的な防災学習が可能な施設へリニューアルし、市民の防災知識、技術の高揚を図っています。

 

二 防災センターの特徴

(一) 大震災時、防災活動拠点としての機能を発揮するため、無線室、放送室(出力二四〇ワット、全館五六か所にスピーカーを設置)、情報管理室、四階に備蓄倉庫を備えています。

(二) 周辺の火災からの延焼を防ぐため、開口部にはすべて防火シャッターを設置しているほか、屋上に設けている照明装置一四〇〇W水銀灯八基、五〇〇Wハロゲン灯八基)、放送設備、高架水槽等が大震災時に機能を失うことがないよう、屋上に散水設備(ヘッド数二一個、吐水量毎分四五〇l)を備えています。

(三) 大震災時も建物内からの出火を防止するため、使用熱源はすべて電気としている。また、停電を予想して二系統受電方式(六kv)を採用しているほか、三日間連続運転可能な自家発電設備(一五〇w)を備えています。

(四) 防災広場(公園)には、耐震性貯水槽(一〇〇トン)三基(うち一基は飲料水兼用)を設けています。

 

三 体験・展示施設

市民が「楽しく体験・学べる防災」をテーマに、一階は震度一から七までと過去の主な地震を体感し、地震の際の行動や注意点を体験学習ができる地震体験シュミレーターや市内の広域避難場所、避難路を明示した大阪市内の震災情報パノラマ模型と映像で、いざという時、どこに避難したらよいか、また、コンピュータグラフィックで地震と津波の発生原理とQ&A方式でメカニズムを紹介するとともに、阪神・淡路大震災をはじめ日本・世界の歴史に残る大地震を映像と地図模型で紹介しています。

二階は、一〇〇インチ画面に映し出された火災映像に実際に消火器、屋内消火栓から放水し、消火の手応えを実感できる消火体験シュミレータ−や火災や救急の時、一一九番通報が落ち着いて正しくできるよう実際の家庭用電話機、公衆電話機を使っての模擬通報体験ができます。

また、不慮の事故や病気の時、人工呼吸や心臓マッサージなどの応急手当ができるよう訓練人形と映像で指導、紹介するとともに防火・防災のための住宅用防災機器、安全対策器具、防炎製品の展示及び映像で紹介しています。さらに、平成五年まで運用していた消防ヘリコプターの実物も展示しています。

 

016-1.gif

 

お問い合わせ先

大阪市消防局予防課〇六-五三二-八〇六七

(社)大阪市防火管理協会〇六-七四一-一一三一

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION