2] 配電設備
a 身近な配電設備
発電所でつくられた電気は、変電所や送電線を通って家庭、工場などのお客さまに届けているが、最後の変電所から家庭や工場までの電線を配電線という。
配電線には、特別高圧(二二、○○○V)、高圧(六、六〇〇V)、低圧(二〇〇V、一〇〇V)の配電線がある。高圧線の電気は、柱上変圧器で二〇〇Vまたは一〇〇Vに下げられ、低圧線に流される。また、これらの高圧線や低圧線から分かれて、家庭、工場などのお客さまに電気を届けている線を引込線という。これを形態から分類すると、架空配電線と地中配電線になる。架空配電線に使用される電線は、現在ではほとんど絶縁電線である。導体には、銅線およびアルミ線が使用されており、絶縁物の材質により電線の種類としては、高圧線用として屋外用ポリエチレン絶縁電線(OE)や屋外用架橋ポリエチレン絶縁電線(OC)、低圧線用としては屋外用ビニル絶縁電線(OW)などが用いられている。地中配電線には、ケーブルが使用され、現在では高低圧とも架橋ポリエチレンケーブルが主流となっている。なお、低圧ケーブルにはビニル絶縁ケーブル(SV)も使用されている。引込線には、引込用ビニル絶縁電線(DV)やビニル絶縁ケーブル(SV)が使用されている。(図3参照)