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児童期の心理的特徴を発達段階的に区分すると、低学年(小学1、2年)中学年(小学3、4年)高学年(小学5、6年)の3つに分ける場合と、低学年(小学1、2、3年))と高学年(小学4、5、6年)の2つに分けて考えることができる。

 

○小学生低学年(1、2年)の特徴はほぼ幼児(学齢期前)と一緒である。精神的緊張を持続させる集中力も非常に短いので、指導内容にも十分な配慮が必要である。

○小学生中学年(3、4年)から小学生高学年(5、6年)の特徴は、大変素直な時期であるが、他人との比較で自分の能力に疑問を感じたり、仲間と同じように運動しても、達成感を味わうことができないと劣等感を抱いたりする。また、交遊関係が集団化しやすい時期である。精神的緊張を持続させ集中できる時間も指導内容によっては20分、30分と伸びていくと考えられる。

 

かつて子供たちは、地域の「戸外遊び」という名のもとに異学年の集団のなかで年長者の指示で動き、遊ぶうちに指導力や思いやりを学んだが、現在はそういった場面が少ないので、特に地域指導の場では、指導の対象となる子供たちが異学年の集団であるから、その中でグループを作り、リーダーを定めて指導したり、課題を与えることによって、指導力や協調性が培われるだけでなく、思いやりなど心の教育に大きな影響を与える重要な時期であると考えられる。

 

 

 

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