(4)自然発生的な地域グループの活動
「自主防災組織」にかわって目ざましい活動を展開したのが、自然発生的(といってもそのリーダーとして消防団員や自主防災リーダーが関わっているものが少なくないが)に組織された数多くの地域内の活動グループである。震災事象の展開のなかで、リアルタイム的に自主防災組織が形成されたといってよい。被災地における消火活動や救出活動はもとより炊き出し活動や避難所運営活動などは、こうした自然発生的な組織の活動に負うところが非常に大きかった。この自然発生的組織の活躍は、今回の震災の地域活動における顕著な特徴の1つである。
この自然発生的組織の活躍は、消防や警察など公的防災組織の活動限界に加え、「自主防災組織」が欠落している状況のなかで、その隙間を埋めるものとして必然的に登場してきたといえる。このことは、住民の中には本来的に自助あるいは共助のエネルギーが存在していることを実証するものであったが、同時に地域における「自主防災組織」の形成の立ち遅れとその能力不足を映し出すものであった。
(5)地域内の福祉関係団体等の活動
自然発生的組織とともに活躍したのが、地域内の福祉関係の団体や商工関係の団体である。高齢者や障害者等の救護では、福祉関係者が大きな役割を果たしている。また、被災者の生活支援や地域復興では商工関係者が大きな役割を果たしている。今回の震災では地域外からのボランティア等が注目されがちであるが、それ以上に地域内の各種団体が獅子奮迅の活躍をしたことを忘れてならない。
3. 自主防災活動の新たな展開
阪神大震災は、自主防災組織の必要性や可能性について<新たな視点や課題>を投げ掛けるものであった。阪神大震災が問いかけた自主防災組織の新たな課題を、まとめると次のようになる。