1]太陽光発電:売電量のメーターが勢いよく回転する晴れた日は、最高の気分になる
売電量を増やして買電量を減らすためには、日常生活の電気を節約することが必要であり、無駄な電気を使わない生活を心がけるようになった。
2]太陽熱温水器:太陽で暖められたお湯を使うことによって、太陽のありがたさを実感でき、お湯を大事に使うことを考えるようになった。
3]雨水利用:エコハウスに住む前は、雨が降ると早くやむことを望んでいたが、今は貯留タンクに蓄えられる雨水(天の恵み)の量を想像してとても豊かな気分になり、雨の日が楽しみになった。雨が降った翌日は、必ずタンクの蓋をあけ中をのぞいている。トイレで水を流すときは、雨水のことを考えるようになり、節水に心がけるようになった。
4]風力発電:風車の風きり音を聞きながら、電気が蓄えられている事を想像するととても豊かな気分になり、風の吹く日が楽しみになった。ほぼ毎晩点灯している庭園灯のあかりが、ありがたい気持ちにしてくれる。
5]ビオガーデン:さまざまな野菜づくりに挑戦するようになったため、庭に出ることが多くなり、心にゆとりの少ないサラリーマン生活に、わずかばかりの“うるおい”と“ゆとり”が与えられるようになった。これらのことを通じて、土や太陽などの自然の恵みに感謝するようになった。
以上、1年間のエコロジカル・ライフスタイルの実験より、自然エネルギーを活用した環境共生型戸建住宅によってCO2削減は可能であるが、その際、“生活者として、雨・風・太陽(光・熱)・土などの自然の恵みに感謝するエコロジカル・ライフスタイルへの転換”が重要であることが分かった。また、このような方法を普及しCOP3の公約を果たすためには、イニシアルとランニングコストへの大幅な公的支援(社会システムの変更)が必要であり、そのためには、関係諸機関の理解と協力が不可欠となる。
なお、今回のエコロジカル・ライフスタイルの実験では、実験前から自然の恵みに感謝する生活を既に実践していた妻の多大な貢献のあったことを申し添えておきたい。