日本財団 図書館


(1)ゴミと企業:深尾さん

ストレッチング体操も組み入れてから資料にもとづき概ね次のような話があった。

1]1993年度ベースでゴミは年間約4億5千万トン発生、その中75%は産業廃棄物、一般廃棄物は5千万トンでその75%は焼却処理されており、それに要する費用(税金)は一人1万9千円にもなる。

2]ゴミを焼却するため、日本全国には1854もの焼却炉があるが外国には150しかない。昨今話題となっている焼却炉からのダイオキシン対応炉を広域化し1日の処理量が100トンのものを2基とスペア炉1基を組み合わせた処理工場を建設するには土地代も含めざっと500億円が必要である。

この投資を行えばダイオキシンの排出量は大幅に削減され、焼却炉の数も3分の1には減るだろう。

3]一方、焼却しているゴミの約40%は所謂生ゴミであるがこれを家畜の飼料に活用したり、堆肥化すれば量も大幅に減じ、焼却炉の構造も変りゴミ処理工場はゴミを燃料とした火力発電所に変貌するだろうし清掃工場の環境も改善される。

4]生ゴミは以前は飼料や有機肥料用に貴重な資源として活用されていたのにいつの間にか収集、焼却、灰の埋立という構図に変ってしまったがもう一度もとの処理方法に戻す工夫が必要でそれには生ゴミに金属やプラスチック、薬品錠剤のラップなどを絶対に混入させないように暖かい心遣いが必要である。

5]長野県の駒が根町などではこの問題に取組んでおり都市と農村の新しい関係を礎き上げつつあるが企業でもスーパーなどで売れ残り食料品から有機肥料を生産する試みがなされている、また機器メーカーでも家庭的生ゴミ処理機の開発(今のところ1台15万円程)が進められている。

 

14:27

(2)ゴミの減量のノウハウ:柏木さんと田沼さん

印西市にお住いの柏木さんは排出するゴミの減量を図るため日々計量とその内容チェックをおこなって一般の排出平均値1人1日当り985gの12.3分の1(約8%)の80.17gまで驚異的な減量に成功している。その努力の結果とノウハウを田沼さんに聞いていただいた。

ゴミのサンプルとしてキャンプから持ち帰った袋からトレイ、紙パック、チリ紙等最終的には次図の項目に分類し計量する。

計量するに当っては麦茶、コーヒー、紅茶のパックは中身を有機肥料源として計量から外すほか、NTTの料金通知書もセロハンを取り除き、雑紙として資源回収に回すようにしてからの残りを計測する。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION