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写真11]

 

11]最後に、この芝川の水を供給している見沼代用水という用水がありますが、用水の斜面の森を埼玉緑のトラスト基金で買い取っています。市民団体が一生懸命、買い取った場所、その脇に県が緑のヘルシー道路という道を作りました。県が道を整備したことによって、そこに行く人が増えた、すると落っこちる人もいるだろうと言うのでコンクリートで木に似せた擬木の柵をつけました。擬木の柵をつけてあるから、落っこちた人は自分が悪くて、県は訴えられないということかどうかわかりませんが…。とにかく柵ができています。この柵が無くてはいけないような市民社会で良いのかどうか、危ない所は危ないのだから、落っこちるのはやはり自分の落ち度で、危険な所はすべてなにもかも柵で囲ってしまうのは、本当に良い環境なのか、落っこちない市民を育てる方が良いのか、それが次の世代に残す我々の1つの使命ではないかなというふうに思います。その意味で環境を観る眼とそのパートナーシップをどうやって作っていくかをこれから私たちが検討していかなくてはならないのではないかと思います。

 

 

 

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