14) アキアカネS.frequence
3年目の5月下旬〜7月下旬にかけて確認された。成虫がこのため池に飛来して産卵した結果発生したものと思われる。
15) マユタテアカネS.eroticum
3年目の5月下旬〜7月下旬にかけて確認された。成虫がこのため池に飛来して産卵した結果発生したものと思われる。
16) ウスバキトンボPantala flavescens
2年目の9月上旬〜11月上旬、3年目の8月下旬から10月13日の調査終了時まで確認された。成虫がこのため池に飛来して産卵した結果発生したものと思われる。本種は春に南方から飛来してくる(松良,1998)。このため池で確認された個体は冬の寒さに耐えられず死亡すると考えられる。
17) オナンカワゲラの一種Nemoura sp.
2年目の1月中旬〜6月上旬にかけて高い密度で推移した。その後は断続的に確認されたが、低い密度で推移した。成虫がこのため池に飛来して産卵した結果発生したものと思われる。
18) ヤスマツアメンボ
1年目の調査開始時から9月上旬、2年目の3月中旬〜8月上旬、3年目の4月上旬〜8月上旬に成虫幼虫ともに確認された。成虫の飛来によって、ため池に侵入したものと思われる。本種は開水面のせまい、やや暗い場所を好んで生息する(吉富,1997)。本調査地でも木陰などがある場所に集まる傾向があった。
19) ヒメアメンボ
本種はため池造成前から調査地にあった水たまりに生息しており、1年目の5月11日のため池造成時から9月上旬まで成虫幼虫ともに高い密度で推移した。2年目は3月下旬〜10月上旬、3年目は3月中旬〜9月中旬に成虫幼虫ともに高い密度で推移した。本種は水量が不安定な環境(例えば水田や浅い湿地)を生息地とする(Spence,1994)。また、上陸して土中で越冬することが確認されている(島野,1997)が、本調査地でも春から夏にかけては多数確認されたにもかかわらず、冬季には確認されなかった。