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1996年6月の全国土地利用現状調査によれば、中国の実際利用している耕地は1.33億ヘクタールで、これで計算すると中国の単位面積食糧生産高は1ヘクタール当たり約3000キログラムになる。農業先進国と比べ、大きな格差があり、また国内の各省の間でも単位面積の生産高には格差が大きく、まだ向上の潜在力を潜めている。耕地の単位面積当たり生産高を向上させるには、中国では主として以下の方法による。第一は、灌漑の増加であり、第二は、食糧の多毛作指数の向上であり、第三は、生産高の低い耕地の改造であり、第四は、農業科学技術の進歩である。

中国の現有耕地の三分の二は単位面積当たり生産高が低い耕地であり、食糧の単位面積生産高は高生産高耕地に比べ同じ気候条件下でヘクタール当たり生産量が2〜3トン低い。21世紀初頭までの十数年間に、政府は全国範囲で計3200万ヘクタール(その内、第九回五ケ年期間中に1400万ヘクタール)の耕地改造を計画している。河南省の経験に基づくと、1ヘクタールの耕地改造により1000〜1500キログラムの増産となり、全国の耕地改造によって320〜480億キログラムの食糧増産が可能となる。さらに重要なのは、農業科学技術と単位面積生産高の向上を通して、食糧増産の可能性はさらに高くなる。1997年の夏季食糧生産量は史上最高で、107.5億キログラムの増産となっているが、科学技術の投入増と良好な気候条件により単位面積当たりの生産高が大幅に向上したためである。その単位面積当たり生産高の向上によって増産された量が全体増産量の95%を占めている(《経済日報》1997.7.31)。したがって、食糧の単位面積当たり生産量の向上を図っていけば、21世紀中国の食糧生産は引き続き増加していくものと思われる。

中国の食糧総生産の年平均増加速度は、1952〜1992年間は2.52%であるが、その内1978〜1984年間は5.35%と高く、1978〜1992年間は3.04%である。仮に、食糧生産が1978〜1984年間の年平均増加率で増加すると、2000年の総生産量は6717億キログラムに達し、1978〜1992年間の年平均増加率で増加すれば2000年の総生産量は5625億キログラムに達することになる。さらに、食糧生産がもし1952〜1992年間の年平均増加率で増加すれば、2000年の総生産量は5499億キログラムとなる。このようにみると、食糧生産が低い増加率で増加しても、第九回五ヶ年計画の食糧生産目標を達成することには問題ない。

 

 

 

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